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腸の末端部の横断面

裸鼻ウォンバットの解剖標本を後方へたどって比べると、腸内容物は初め黄緑色で、濃い浆液のような状態に近い。後ろの部分ほど色は濃くなり、質感も硬くなる。それは腸に入った時点から、はっきりした境界線を備えているわけではない。角は腸の最後のおよそ十七パーセントの領域に集中して現れる。そこを横に切り開くと、それまで長さ方向に伸びていた腸は、ひとつの断面だけを残す。内容物は中央にあり、その外側を厚みの不均一な腸壁の輪が取り巻いている。この腸壁の輪がのちにモデルへ入るとき、より硬い領域は速く収縮し、より柔らかい領域の中央の動きは相対的に少し遅い。けれど目の前の切断面には、まだその速い遅いはなく、ただ厚い部分と薄い部分が、円周に沿って交互に現れているだけである。

ある領域は、ほかの領域のほぼ二倍の厚みに近い。研究者たちは異なる位置の組織を採取して引張測定を行い、厚い領域で測定された剛性は、ほかの領域のおよそ四倍だった。厚みは刃の切り口で直接見ることができるが、剛性は組織に力がかかってから初めて現れる。同じ腸壁の輪にある差異のうち、一部は断面に残り、一部は変形のしやすさの内側に隠れている。この断面だけを見ているかぎり、角はまだ静止した結果のように見える。モデルは測定に従い、柔らかい領域と硬い領域を交互にひとつの二次元の弾性環へ配置する。解剖台の上にあった厚い薄いは、こうしてもうひとつの観察可能な状態――収縮――を得る。

モデルはこの環に、一連の周方向の収縮を経験させる。硬い部分はモデルの中で動かない縁になるわけではなく、柔らかい部分も一様に退くわけではない。それらはなお同じ円周に属しているが、各所が同じ速度で輪郭を変えるのではない。この差異は、ひとつの完全な物体の由来として書き広げられることもなく、別の形を借りて自らを説明する必要もない。環は収縮を続け、輪郭にはそれにともなって角が現れる。